パーソナルトレーナーでビキニ選手の塩屋未央さんに、トレーナーの仕事やボディビルの大会の話を聞いてみました!第二弾は、「普通の人こそ、筋トレしよう!」トレーナーとしての思いを、語ってもらいました。

書いている人:あやこ(自分の体が好き)

一緒に聞きにいった人:しづか(自分の顔が好き)

あやこ
あやこ

パーソナルトレーナーの塩屋未央さんに、話を聞いたよー!第二弾です!

しづか

いえーい!

<内容>

  • トレーニングの資格
  • からだの内側と外側の両方に手をかける
  • 筋トレやってるのって特殊なの?
  • 普通の人こそ筋トレを!
あやこ

第一弾では、塩屋先生がトレーナーになった経緯を、教えてもらいました!

塩屋未央

お客さんからスタートして、30代後半で、突然トレーナーに転職したっていう。

あやこ

本人ですら、10代や20代のときには、想像もしていなかった人生を歩まれて。

よく、小さい子供に対して、「可能性は無限大」って言いますが、大人になっても、何歳になっても、可能性は無限大なんだなーって、思いました!

塩屋未央

ほんまそうですね。

特にトレーナーは、何か特別な資格があるわけではないので、なろうと思って勝手に名乗れば、すぐになれるものでもあるんですよ。

あやこ

へー!資格、ないんですか?

塩屋未央

民間資格はありますけど、取ってないとなれないってわけじゃない。

だからこそ、自らきちんと知識を身につけ続けないといけないし、説得力が必要だから、すごく大変です。

私は、NSCA-CPT(*)という、アメリカのコンディショニングトレーナーの資格を取りましたが、今も、ほかの人のパーソナルトレーニングを受けに行ったりして、ずっと勉強してるんですよ。

(*)トレーニングの種目や内容だけでなく、栄養学、バイオメカニズムに基づいたエクササイズ、高齢者や妊婦向けのプランニング、法の問題や安全性などを試験で問う、パーソナルトレーナーの認定資格。

あやこ

自分がボディービルの選手であるだけでなく、一般の人に教えるということを、丁寧に考えていらっしゃるんですね!安心して、お任せできます。

さて、今回は、塩屋先生が、トレーナーとして、どのようなことを大事にされながらお仕事をされているのかを、お聞きします!

塩屋未央

はい!

まず、からだって、内面的な健康とか美しさと、外面的な輝きとか美しさが、あるじゃないですか。
私は、その両方に自分の意識を向けて、両方を磨く、ということが好きなんですね。

筋トレは、からだを変えることももちろんですけど、メンタル的に、ものすごく成長すると思うんです。

一つのことをずっと続けてるってのも自分の自信につながるし、そんだけ努力してからだに変化を感じられると、「自分ってがんばったんやなー」って思えるし。
持てなかった重さが持てるようになるということも自信になるし、メンタルの面でも、筋トレって最強だと思ってるんですね。
それを、多くの人に伝えたいなと思っています。

あやこ

確かに、からだって、目に見えてすぐ変わるから、自分の努力がわかりやすいですね!

塩屋未央

「筋肉は裏切らない」っていう言葉があるんですけど(笑)。

ほんまにそうで、自分が手間暇をかけて気にかけてあげたら、絶対、からだって変わる。

しかも、からだって、外側だけでいじろうとしても全然ダメで、食事とか睡眠とか、内側が伴ってないと、きちんと作れないんですよ。
逆に言えば、からだの外側と内側の両方にアプローチすることで、何歳でも、からだは作り直せる。50代の方でも60代の方でも、ほんまみんな元気できれいでいらっしゃるし。

「睡眠・食事・運動」。この3つは、大原則です。

からだに対する意識がかわる、そういうことがあるってことを、みんなに知ってもらいたいなーと思っています。

あやこ

からだって、学校を卒業した後、一番無視しがちな気がします。体育がなくなって、オフィスワークになったら特に。

今年は、テレワークで家から一歩も出ない生活が続いて、本当に、「からだってあったっけ?」状態になりました。

塩屋未央

日常生活の中で、からだって、どんどん、忘れられていっていますよね。

みなさん、「忙しいから運動できん」とか、すぐ言うし。

あやこ

はい、わたしです(笑)。

そもそもわたしは、子供ができてから、自分のからだを、一番無視するどころか、最初から無視する感じになりました。

子供が2歳のときに、ダンスを再開したいなと思ったのですが、その前に、10kg以上のダイエットと、筋肉をつけ直さなければいけないなと思って。
ここにきてトレーニングを始めたら、「あっ、自分のからだって、自分のからだだったんだわ!」って(笑)。それまでは当たり前のことだったのに、ずっと無視していたんだなと、気づき直すきっかけになったんです。

塩屋未央

良かった!
からだはね、本当に、手をかけてあげたら、すぐ返してくれるんです。逆に、手をかけなかったら、落ちていく一方。

とはいえ、日々、時間に追われる中で、自分のからだの声に耳を傾けることって、なかなかできひんくて。
特に、みなさん忙しいときは、「睡眠・食事・運動」って、一番おろそかになりがちで。自分のからだって、最後に回されちゃうんです。

そんな中で、ちょっとでも睡眠のこととか気にしたり、大原則の「睡眠・食事・運動」にちょっとでも意識を傾けたら、絶対変わるから。
見た目の変化ももちろんですけど、「そういうことを気にかけられている自分ってちゃんとできてるな」と思えたら、それが自分のことを好きってことにもつながるし。

運動は特に、ほかのことの集中力もあがると思うんですよね。その時間集中するし、リフレッシュにもなるし。
昔から言われるけど、運動って、それなりの理由があって、やっぱり必要だと思うんです。

あやこ

その運動が、筋トレだと。

塩屋未央

もちろん、自分が好きなことで続けられる運動だったら、何でもいいですけどね。

ただ、からだをつくるのは、私らは筋トレが最強だと思ってるけど!(笑)

あやこ

トレーナー、強し!

塩屋未央

(笑)。

ところで、私はトレーナーをしているので、まわりトレーニングしてる人多いですけど、実際に街にポーンって出たら、世間一般で、筋トレしてる人ってほとんどいないですよね。

あやこ

いないと思います、特に女性は。
ダンス友達では結構いるけど、仕事関係の知り合いでは、筋トレしてる人って、わたしとあと1人いるかどうかぐらいかも……。

塩屋未央

そうですよね。
フィットネスが流行ってるって言われるけど、ふたをあけてみたら、意外と全然いなくて。

ぶっちゃけ、ジムって、続けられる人って、少ないと思うんです。特に、自分でやるジムだと、やり方もわからないし、効いているのかもわからない。
登録して、よくわからなくてやめていってしまう人も、多いんじゃないかな。

そのきっかけづくりで全然いいから、一回パーソナルトレーニングに来てみてほしいなと思います。
パーソナルでは、本当のトレーニングを学べるから、やり方や効かせ方がわかる。そこから、自分でやっていってもらえたらいいな、その懸け橋になったらいいな、って。

あやこ

筋トレって、ごっつい器械がないとできない、みたいな思い込みが、昔のわたしにはありました。

ここにきてトレーニングをする中で、「うわ絶対これ家でできるやつやん」と思うことがしばしばあって、今では「言い訳できへんやん!」ってなっていますが(笑)。

塩屋未央

道具なしのやつやん、とかね(笑)。
そうそう、やり方さえ学べば、家で、自重(*)でも全然できる。

そもそも、筋トレのハードルが、すごく高いと思うんですよ。「筋トレしてる」って言ったら、だいたいの人が、「えー!すごいなー!」ってなるでしょ?

(*)重りを使わず、自分のからだだけでトレーニングを行うこと。

あやこ

言われます!こんなダラダラなのに!(笑)

塩屋未央

ダラダラて!(笑)

あやこ

「楽しそう」とか、「良いってきくよね!どんな感じ?」とか、「やってみたいんだよね~」とかじゃない。
「えー!なんで?すごー、よーやるわー」みたいな。

わたしなんて、全然マッチョでもないし、ダラダラと楽しんでいるだけなんですけど(笑)。
筋トレしてるっていうと、なかやまきんにくんとかみたいな体型じゃないとやらない、やる人はみんなあんな体型になろうとしてる、みたいなイメージがすごいですよね。

塩屋未央

イメージすごいですよね!

筋トレを何年もやってて、普通の体型だと、「なんで?」って言われる、とか。

あやこ

うちも、わたしが筋トレをするのに対し、夫は「へー」ぐらいのもんですけど、親には、「何を目指すの?」って言われました(笑)。

塩屋未央

「何を目指してんの?」は、筋トレあるあるですね!

筋トレしている人は、みんな、言われがちだと思います(笑)。

あやこ

目標がないとやったらあかん、高尚な目的がないのに筋トレするのは変、みたいな。

ランニングやヨガ、ダンスをやってるといったときは、そこまで究極的な目標を求められたことはないんですが、筋トレしてるっていうと、「めちゃくちゃマッチョになりたいのかな」って思われがちですね。

塩屋未央

私も、「何を目指してんの?」ってよく言われてたけど、「逆に何か目指してることないんですか?」って(笑)。

筋トレって、なぜか、すごく目的を求められますよね。
「なんでそんなにやってんの?」「どうすんのこの先?」って。
筋トレあるあるです。続ければ続けるほど、言われます。

あやこ

一生、付き合っていきます(笑)。

塩屋未央

(笑)。

でも、筋トレって、全然普通の人もやってるし、普通の人こそ、やるべきだと思うんですよ。

筋肉って、トレーニングをしなかったら、年齢とともに落ちていく一方です。筋トレやって、やっと、筋量は「維持できる」ぐらい。

特にダイエットをしている人には、ぜひ筋トレはやってもらいたいです。
ダイエットをしていたら、絶対に筋肉も減っていきます。筋肉量が落ちると、基礎代謝が下がるので、ダイエットも効果が出にくくなります。筋肉がそぎ落とされると、痩せても見た目は良くなりません。
私たちは、筋トレして今の筋肉量を落とさずに、脂肪だけ落としていきましょう、って言ってるんです。

絶対、筋トレはやったほうがいい、っていうのを広めたいですね!

ここで筋トレに出会ったことで、考え方が変わる人が出てきたらいいなって思うし、そうやって変わっていく人の姿を見るのは楽しいし、刺激になります。

あやこ

先生は、一般の人向けのトレーナーでもあるけれど、自身は、競技選手ですよね。

ボディビルのからだって、ダンスのからだともダイエットのからだとも健康維持のからだとも、全然違うじゃないですか。
先生が求めているからだって、どういうものなんですか?

塩屋未央

私はボディビルのコンテストに出るんですけど、ボディビル競技は、「見せる筋肉」なんですね。

あやこ

動ける筋肉ではなく、見せるに特化した筋肉?

塩屋未央

そう。

ボディビルにもいろんなジャンルがあって、私は、ビキニ部門の選手なんです。

ビキニ部門は、簡単に言えば、女性らしさを残した筋肉マッチョ。

目指すのは、女性でも肩があって、Vシェイプっていうんですけど肩から背中へくびれてて、お尻のボリュームがあって、足もある程度発達している、っていうからだです。

あやこ

なるほど!
ムキムキマッチョではなく、女性らしいマッチョ!

塩屋未央

そう。

それも、コンテストによって、求められるものは、ちょっと違って。

私が今年出ようと思っている大会は、なかやまきんにくんも出ているボディビルのコンテストのビキニ部門で、結構、筋量がいるんです。

自分が去年一年かけて付けた筋肉で通用するかは、まだわからないんですけど。

あやこ

去年一年かけて付けた筋肉?

塩屋未央

去年は私、「貯筋(ちょきん)」って言って、筋肉を蓄える年だったんです。

あやこ

待ってください、なにその素敵な造語!

っていうか、筋肉を貯めて、どう使うんですか?散財?寄付?投資?

塩屋未央

あはは(笑)。

では、次回は、ボディビルダーの筋肉について、説明しますね!

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この記事を書いた人

あやこ
あやこ
人のからだがどういう仕組みで動いているのか気になって、分子生物学を学びに、大学へ行きました。
今は、いろんなパフォーマンスを通して、人のからだを考えようとしています。

いろんな人やしごとをに出会い、いろんなからだを知るたびに、「ああ、自分はなんて、頭でばかりわかった気になっていたんだろう。現実はこんなに広い!」と、感動します。
皆さんと、いろんなからだに出会っていきたいです。
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